佐谷建正寺 木造十一面観音立像(県指定文化財)

平安時代の伝教大師(最澄)作と伝えられる観音像です。像高175センチメートルで桧木の寄せ木で作られており、時期は平安時代後期に比定されます。菩薩の顔と、頭頂部に如来面一つ、その周りに10の菩薩面が配されています。小振りの鼻と唇で、ふくよかな頬をしており、穏やかで清楚な印象の像です。
観音堂の地名はこの像から由来すると考えられ、伝教大師開基とされる建正寺の隆盛を示す、貴重な仏像です。この観音像は櫃の中に、バラバラの状態で保管されていたものを、昭和29年に専門の仏師による修復を受け、現在に至っています。
昭和29年 県指定有形文化財(彫刻)の第1号に指定されました。 毎年4月の第一日曜日の御開扉(ごかいちょう)の時にのみ公開されます。
安置される観音堂付近には県指定文化財の正中二年銘梵字板碑、大日堂、薬師堂、伝教大師堂など豊かな仏教文化を今に伝えます。
写真:福岡市博物館提供 山田満穂氏撮影
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更新日:2021年10月29日