佐谷建正寺 木造十一面観音立像(県指定文化財)

更新日:2021年10月29日

頭部に円形の頭光がある木造の観音像を写した写真

 平安時代の伝教大師(最澄)作と伝えられる観音像です。像高175センチメートルで桧木の寄せ木で作られており、時期は平安時代後期に比定されます。菩薩の顔と、頭頂部に如来面一つ、その周りに10の菩薩面が配されています。小振りの鼻と唇で、ふくよかな頬をしており、穏やかで清楚な印象の像です。

 観音堂の地名はこの像から由来すると考えられ、伝教大師開基とされる建正寺の隆盛を示す、貴重な仏像です。この観音像は櫃の中に、バラバラの状態で保管されていたものを、昭和29年に専門の仏師による修復を受け、現在に至っています。

 昭和29年 県指定有形文化財(彫刻)の第1号に指定されました。 毎年4月の第一日曜日の御開扉(ごかいちょう)の時にのみ公開されます。

 安置される観音堂付近には県指定文化財の正中二年銘梵字板碑、大日堂、薬師堂、伝教大師堂など豊かな仏教文化を今に伝えます。

写真:福岡市博物館提供 山田満穂氏撮影

この記事に関するお問い合わせ先

社会教育課
〒811-2114
福岡県糟屋郡須恵町上須恵1180-1

電話:092-934-0030
ファックス:092-934-0035
メールでのお問い合わせはこちら

メールフォームによる問い合わせ